ごく稀にそんな瞬間になったことがないという方もいらっしゃいますが、私自身過去に配信をしていて「話す事が…ない…」
という苦い経験があるので、その経験を思い出しながら書いています。シンプルにやるべき事を要約すると、リスナーのコメントを拾い、会話を広げ、ときには自分から話題を作りながら、その場の空気を動かしていく。
この一文で終わってしまうのですが、本日はもう少し掘り下げて行きましょう。ライブ配信における「トーク力」とは、話術だけではなく、配信そのものを進行する力でもあります。
ここでは、配信を始めたばかりのライバーにも意識してほしい、基本的なトークの回し方を紹介します。① コメントは「読む」だけで終わらせない
リスナーからコメントが来たら、まずはしっかり反応することが大切です。
ただし、
「ありがとう!」
「そうなんだ!」
「わかる!」
だけで終わってしまうと、そこで会話が途切れてしまいます。
例えば、
「東京に住んでます!」
というコメントが来た場合、
「◯◯さん東京なんだ!」
で終わるのではなく、
「東京なんだ!東京のどんな所が好き?」
と、一つ質問を加えてみる。
すると、コメントが新しいコメントを生み、そこからまた別の話題へと繋がっていきます。「コメントに答える」から「コメントを会話に変える」
この意識を持つだけでも、配信の空気は大きく変わります。余談ですが、住んでいる場所に関する話題は少し慎重になっておいた方が得策です。
情報を公開し過ぎるとこちらの住んでいるエリアが特定される恐れもありますし、逆に聞き過ぎると相手の住まいがバレたり、それ自体を嫌がる人もいます。例えば「福岡に住んでます」というコメントに対して、「福岡なんだ!同じ人いる?」といった程度に広げるのであれば問題ありませんが、
「どの駅の近く?」「家から何分?」など、個人を特定できるような情報まで踏み込む必要はありません。リスナーとの距離を縮めるための話題として使いつつも、相手が話したくない可能性のある情報には踏み込み過ぎない。
その境界線を見極めながら、引き出しの一つとして使っていくとよいでしょう。② 「質問」を使って会話を広げる
先ほどの延長線上になりますが、トークを回すうえで非常に便利なのが「質問」です。
ただし、何でも質問すればいいわけではありません。
「好きな食べ物は?」
「何歳?」
「どこに住んでるの?」
と質問だけを連続させると、インタビューのような空気になってしまいます。
大切なのは、
自分の話 → 質問 → リスナーの回答 → さらに自分の話or枠全体への質問というトークの流れを作ること。
例えば、
「最近ラーメンにハマってるんだよね。昨日も食べちゃった。みんなはラーメンなら何味が好き?」と話せば、自分の話をしながら自然にコメントを促せます。
リスナーの答えが返ってきたら、
「豚骨派なんだ!私も好き!じゃあ○○ってお店知ってる?」
もしくは
「豚骨なんだ!他のみんな何味が好き?一番美味しそうな味出した人が優勝ね!」
というように、さらに話を広げていく。
質問は「ネタがないときの救済策」ではなく、リスナーを会話の中に参加させるためのツールとして使ってみましょう。最初のうちは1対1形式で話しても良いですが、リスナーが5人10人と増えていく過程で、
1対1のトークから1対多数のトークに切り替える術を持てると格段に枠が盛り上がるので、意識して配信してみてください。例えば、
「○○さんは猫派なんだ!ちなみにここにいる人、犬派と猫派どっちが多い?」
というように、一人のリスナーとの会話を、そのまま他のリスナーも参加できる話題に変えていく。
この「1対1から1対多数へ」という切り替えができるようになると、リスナーが増えたときにも会話が途切れにくくなります。③ コメントがない時間こそ、自分から話す
恐らく一番最初にぶつかる壁がこれです。
めちゃくちゃ焦るし不安になるし、とてつもなくいたたまれないですよね。わかります。ライブ配信では、当然ながら常にコメントが来るわけではありません。
特に配信を始めたばかりの頃は、コメントが少ない時間もあります。そんなときに、「コメント来ないな……」とか「何話せばいいんだろう……」
と黙ってしまうと、さらにコメントしづらい空気になってしまいます。コメントがないときこそ、
・今日あったこと
・最近ハマっていること
・好きなもの
・これからやりたいこと
・過去の失敗談
・視聴者に聞いてみたいこと
など、自分から話題を出していきましょう。
ポイントは、「誰かがコメントしてくれるまで待つ」のではなく、「コメントしたくなる話題をこちらから投げる」こと。ライブ配信はキャッチボールです。
ボールが返ってこないからといって、自分まで動きを止める必要はありません。
最初はコメントが無かったり、そもそもリスナーが少なかったりするので、急に冷静になった時に自分何やってるんだろう…?
というマインドに陥りがちですが、一人でもリスナーがいれば質問を交えながら乗り越えていきましょう。中にはコメントを返さずに「見ているだけ」の人もいるので、そこは割り切ってコメントが返って来なくてもめげないでくださいね!
同接人数が10人だからといって、「10人全員と会話しなければいけない」と考える必要もありません。
今この瞬間に画面を見てくれている人たちに向かって話している、と考えてみましょう。コメントがなくても、話を聞いてくれている人はいます。
その時間を無理に埋めようとするのではなく、自分の話を聞いてもらう時間だと考えると、少し気持ちが楽になるかもしれません。④ 一人のコメントから「みんなの話題」に変える
先ほど②でも少し取り上げましたが、配信では一人のリスナーとの会話をその人だけで完結させないことも重要です。
例えば、
「今日仕事終わりで来ました!」
というコメントが来たら、
「お疲れさま!今日は何の仕事だったの?」
と、その人だけに質問することもできます。
しかし、
「◯◯さんお疲れさま!頑張ったね!今日仕事だった人いる?みんな何の仕事してるの?」
と広げれば、他のリスナーも参加できます。
一人のコメントを、配信全体の話題に変える。
これができるようになると、コメント数が増えやすくなり、配信全体が動き始めます。
リスナー側の心理としては、初めて見るライバーさんにコメントするのはこちらが思っているよりハードルが高いものです。
そこはこちらからコメントしやすい空気作りや、初見さんがコメントしやすいきっかけ作りを意識出来るとよいでしょう。例えば、
「今日仕事だった人いる?」
「今ご飯食べながら見てる人いる?」「犬派の人いる?」
など、答えやすい質問を投げかけるだけでも、コメントするハードルは下がります。
最初から長い文章を書いてもらおうとするのではなく、「はい」「いいえ」や、簡単な選択肢で答えられる質問から始めるのも一つの方法です。次回のコラムは引き続き「ライブ配信で大切な「トークの回し方」の後編をお伝えしていきたいと思います。